No.035 東向き間口2.5間のシンプルコンパクトハウス兵庫県 尼崎市

完成予想パース
閑静な住宅地の中にあるS様邸は、17.5坪(建ぺい率60%・容積率160%)と狭小の敷地条件の中でできうる最大効率を、面積・採光・通風の項目でギュッと凝縮していったお家です。
まず最初に検討したのが斜線の制限と、建ぺい率・容積率の要件を満たした立体の建物形状。最大効率の空間をイメージし、そこから形状を削り取っていくように配置設定を検討していきました。

駐車場は半ビルトイン形状とし、玄関を駐車場部分の奥側に設定しました。2階のLDKをもっとも開放的な空間として提案するために洗面・お風呂も1Fにレイアウトして、2Fの要素をバルコニーとLDKだけに絞り込み、その上でどのように「窓」をレイアウトすることでインテリアデザインにもスッキリと馴染ませつつ、光と風を効率的に取り込むことができるか?スタディを繰り返していきました。
現在、建物西側が貸農園として空地であったため、バルコニーを南西角に配置し、東側は道路を挟み住宅が立ち並んでいるため、採光をメインとしたスッキリしたハイサイド窓を配置しました。

外観がシンプルな住宅なので、よりシャープに印象づけるために、外観・内観の色味を統一してグレーをメインカラーとしてインテリア計画を進めていきました。グレーを基調にした無彩色のコーディネイトの中にオーク無垢材の天然の素材による質の暖かさをミックスしていく、シンプルな中でもちょっと上品な空間提案でまとめさせていただいたお家です。

Completion | 竣工写真

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グレー基調のキッチンがオシャレだね
  1. 視覚的にも建物の空間を最大限利用しているのがわかるように、屋根形状を強調したデザインとしています。

  2. 東面の窓を小さくしてシンプルな外観になじませています。ポコッと飛び出た部分を目地無しでグレー色で仕上げてアクセントに。

  3. ビルトインガレージの有効幅を最大限活かす構造躯体。天井は木調に仕上げて「見上げる」視線を意識しています。

  4. 玄関とウィークインを繋げて使いやすいレイアウトに。ベビーカーもアウトドア用品も楽に収納できます。

  5. 洗面所は1.5坪と広々スペース。ヒアリングした施主様の要望のもと、収納計画と一体で設計しています。

  6. たて長のLDK。スッキリとしたシンプルレイアウトをより引き立てるアッシュ系グレーのカラーコーディネイトが効いています。

  7. キッチンの上部にまとめてペンダントを吊るして、かわいくちょっとインパクトのあるコーディネイトに。キッチン背面造作上部の間接照明もいい感じです。

  8. 東側の高窓はふわりと光を取り込む集光器。柔らかい光が天井に反射して拡がります。

  9. キッチン背面の造作は冷蔵庫スペース、パントリー収納、食器棚の組み合わせ、同じ素材・色で仕上げることでまとまりある印象に。

  10. 西側リビングスペースは窓の取り方を天井、壁にペタッとつけることで整理された印象になります。

  11. 南西角のインナーバルコニーは西側に大きく開け、光と風を効率的に取り込むことができます。

  12. 東からの朝日が差し込む主寝室は、枕元につくった棚が携帯や小物置きにと大活躍。小技も効いてます。

  13. 将来的に間仕切れる子ども部屋、北側天井に設けたトップライトが印象的です。

  14. 西側からの大きく開いた3Fバルコニーが空に近い気持ちいい空間です。

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Design | デザイン

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都市の限られた敷地条件の中でシンプルにかつ最大効率で、快適な家をデザインする。まず必要なことは、優先順位をどう設定していくか?を決めることです。
今回もっとも重視したのは建替えを選択される一番の理由でもある部屋数、床面積を大きくすること。面積が確保できないために必然的に2階建てから3階建てへ建て替わり、ビルトインガレージとなることで駐車場部分・玄関まわりにゆとりが生まれました。
部屋数の確保は3階で満たし、最も滞在時間の長い空間である2FのLDKをすっきりとレイアウトしました。斜線の制限のために3階の屋根形状は北側に折れていくデザイン。このユニークな形状を利用して3階の部屋部分の空間は窓、棚を使ってリズミカルに海外の小屋裏のようにレイアウトしています。外観デザインはシンプルな形状の中でも特徴的な屋根形状をさらに際立たせるように東面の壁を凸させてグレー色の塗装で仕上げアイキャッチとしています。
内部のインテリアにも外観で使ったグレーを取り入れ統一感のある空間としています。無彩色のインテリアの中でオークの無垢材が放つ暖かい木の質感が柔らかい空気感を演出しています。
南側に近接して3階建てが建っているため、南からの直射が取り込みにくい敷地設定であったS様邸。東・西・特に安定して入る北面の光を利用した日照デザインとしています。反射して広がる柔らかい光のデザイン素敵なお家がまたひとつ誕生しました。

Concept |高低差を利用した眺望最高なパッシブハウス

夏至/冬至それぞれの日照シミュレーション(俯瞰)

3階東側の窓が採光に効果的だね

配置計画

間口を最大限確保して2.5間間口の長方形の建物配置となったS様邸。駐車しやすいようにもっとも開口幅が確保できる位置に柱を設定しました。
東側の2階3階のポコッと飛び出た部分を強調して見せることで視線を縦のつながりに集めて間口よりスッキリとした立体構造に目が集まるようにデザインしています。
日射・通風は東西をメインに考え、西側バルコニーからの通風をメインに日射はハイサイドライトやトップライトなど窓の形状・レイアウトで変化をつけて取り込む設計提案としました。

シミュレーションとは?

日照と通風(卓越風)のイメージ

光と風の考え方

南側隣地の3階建てが近接しているため南からの直射で光を得ることが難しく東西での採光を最初に検討しました。
ただ東面の家の正面の「顔」部分にたくさんの窓を取り付けると外観スタイルが崩れるのと同時に道路を挟んで建つ既存建物とのプライバシーが確保しにくいため主に現在貸農園の状態である西側に大きく開くことを基本設計としました。
その上で直射ではなく間接的に反射・拡散で入り込む1日を通じて安定して得ることのできる北側からの光をとりこめるようにLDK・3階部屋の高い位置やトップライトに意図的に窓をとり効率的に光を取り込めるように設計しました。
風の流れは縦長の建物形状通りシンプルに東西での通風をメインに壁を極力少なくして通りのいいレイアウトとしています。

Simulation | 日照シミュレーション

夏至/冬至それぞれの日照シミュレーション(屋外)

夏至/冬至それぞれの日照シミュレーション(屋内・LDK)

直射の南の光をメインに考えるのではなく、間接的に反射で入ってくる北の柔らかい光や、東西の光をメインに日照デザインしたお家です。
都市部の狭小地であることから、敷地条件によっては南採光の取得が難しい立地ではあるのですが、西側の開けたロケーションを活かしてバルコニーから西南の日射を得れるように設計しています。
また高さを活かし、北側の子供部屋ではトップライトを用いてやわらかい光を取り込むプランとなっています。

Impressions | お客様の声

お客様写真

限られた空間の中での快適さ、使い勝手、そして光と風、すべてを考慮

物件名
S様邸
所在地
兵庫県 尼崎市
構 造
木造3階建て
築年月
2016年
延床面積
102.89m²
家づくりをお願いする会社はインターネットで探しました。既に土地は決まっていたので、「狭小」「三階建て」「注文住宅」といったキーワードでホームページやインスタグラムを検索をしながら。ホームページに載っている施工事例やホームページのデザインセンスを吟味し、気になった会社を順に訪問していきました。納得できるまで何社も伺いましたよ、20社弱ぐらいかな? あわせてハウスメーカーの住宅展示場にも行ったんですが、3階建てになるとコストが跳ね上がって、予算的に難しかったですね。

ホームページで探している中で、早いうちから気になっていたのがタイコーさんだったんです。掲載されている施工事例がどれもいい雰囲気だったのと、自分たちが建てようとする狭小住宅に近いイメージのお宅も紹介されていたので。数多く訪問した会社さんの中でも、特に期待してうかがったのを覚えています。

タイコーさんを訪問して驚いたのが、いい意味で工務店らしくなかったことですね。服装のセンスや雰囲気がイメージしていた工務店さんとはかなり違っていて。それまでは正直、「工務店って、センス的に大丈夫?」と思っていたんですが、ここなら大丈夫かなって。ガツガツ営業してこないから話しやすいし(笑)

プランやデザインについては、設計の山村さんやコーディネーターの林さんにまかっせっきりでしたね。私たちからの要望は1階にガレージがある3階建にしたいということと、道路から奥まったところに玄関を設けたいということ、それに室内の明るさです。昼間は照明をつけなくても明るく過ごせるように、窓の配置は検討してもらいました。また、壁や床を明るめの色にしてもらいました。特にフローリングの色については 白っぽい色にするか、ナチュラル系の色か悩みに悩みましたね。いまでも白い壁、ナチュラル色のフローリング、それにグレートーンのキッチンまわりのコーディネートはとても気に入ってます。

収納スペースは十分に設けてもらってます。造作収納にしたことで、居室がシンプルにスッキリとなりました。限られた空間の中で使い勝手や採光、風通しなどすべてに配慮した家づくりをしてもらってたいへん感謝しています。

Message | 担当者より

  • 営業 羽柴 仁九郎
    営業
    羽柴 仁九郎

    敷地を初めて見せていただいた時から「東向きでプライバシーにも気を使うお家になるな~…これは…かっこいい顔つきになりそう!」とワクワクしたのを覚えています。
    プラン的にはほぼほぼ初回のご提案のカタチから変わってはいないのですが、細かく使い勝手をお聞きしつつディテールを盛り込んでいったお家づくりでした。 これからもどんどん使い込んでいってくださいね~! よろしくお願いいたします。

  • 設計 山村 恭代
    設計
    山村 恭代

    設計的には斜線制限が厳しく、なかなか高さを含めて苦労したお家になります(笑)。
    換気計画、断熱設計タイコーのこだわりを実現するために構造躯体をいろりろと調整するのは、正直大変なのですが、だからこそ完成して喜んでいただいた時にたまらない魅力がある…。
    S様お家づくり楽しかったです!!

  • コーディネイト 林 千恵
    コーディネイト
    林 千恵

    シンプルなインテリアをお好みのS様。東からの光を取り込んで仕上げるキッチンまわりの北欧テイストの仕上げは私としましてもかなり満足のいくお仕事でした。
    アクセントにチョイスされた3連のペンダント照明がとってもいい感じで、やわらかいS様の雰囲気が伝わるインテリアに仕上がりましたね!これからもよろしくお願いします。

  • 工事 田中 陽平
    工事
    田中 陽平

    狭小敷地ということでやはり通常の建築に比べるといろいろと気をつかうことも多いのですが、今回もばっちりと気密断熱させていただいております! 狭小地に胸をはってドンとそびえるS様邸。
    改めて完成写真を見るとなんだかほっこりうれしい家づくり。
    次のお家も楽しみです!

Thank | 振り返って

初めてお家を見に行った時から浮かび上がってくるお家のイメージがあります。
ご要望をお聞きする前であっても、それが浮かび上がるときもあるのですが、まるで土地に眠っていた記憶のように感じるときもあり…。

注文建築の場合は、建替えであったりするとその土地に実際に親御さまが暮らされていたり、もっと言えばおじいちゃんたちが住んでいたりと、直接お話しすることは無いのですが、そうしたそのご家族のルーツである方々が代々見てこられた空や山、木々を残せるとしたらなんだかすごく素敵な事だな~といつも思います。

我々はパッシブ設計として、より光と風が心地よく受けられるカタチをその土地その土地で模索するのですが、これが案外その土地のご先祖さんが見てこられた原風景とリンクするものなんです。そうしたちょっとした自己満足と喜びを胸に、よりよい家づくりにタイコーは邁進していきます!!
これからもよろしくお願いいたします!
  • シミュレーション時の画像シミュレーション時の画像
  • 実際の外観実際の外観
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